GGA JAPAN アギラ引退
アギラ
それはこの団体を象徴するレスラーの1人と言っても過言ではないエースだった。
彼のデビューは1992 年12月10日。
プロレスリング天王山にて、突如としてリングに現れ、当時ヒールとして暴れ回っていた部村(べむら)選手を華麗に撃退。
その後、ジュニアヘビー級戦線で38連勝という快挙を成し遂げるが、39戦目であり王座防衛15戦目にて宇宙恐竜に敗北。
その時の負傷により長期欠場となった。
そこでアダルベルト、アラネオ、ビッグバンなど数年に渡って戦うライバルを得た。
当時の王者であったソラール(現アダルベルト)を下し、SWE王座を手にする。
日本人選手がこの王座を手にすることは歴史的快挙だった。
しかし、5度目の防衛後
「やれる事はやりきった」とコメントを残し、王座を放棄して突如として失踪。
その後10年以上、彼がリングに現れることは無かった…
ドイツの団体、ファンタズマにて彼を名乗る男がリングに現れる。
そう、これが現バーニングアギラであり2代目アギラだ。
膝の攻撃を中心にしたそのスタイル、話声等本来のアギラとは明らかに違っていた。
粗悪な偽物であるとまで叩かれていた。
ファンタズマ解体に伴いGGAへ移籍、レイ・テクニカとのコントラ戦によりマスクを脱いだ彼はテクニカの元同期であり、過去活動していたアギラとは別人である事を明かした。
しかし、この事件は彼をリングへと奮い立たせるには充分な着火剤だった。
「まだまだやりたい事が見つかった…まだ舞えるので戻ってきました」
GGAへと降り立った不死鳥は復活の際にこう述べた。
彼は全盛期と変わらない活躍を遂げるも、彼が1度姿を消した理由でもあるものが襲った。
激しいファイトによる傷ついた肉体。
戦うことはまだ出来る。だがかつてのように舞うことは不可能に近かった。
ファンに衰えを見せたくない。
だけど引退という言葉があの時は怖かった…だから、逃げた。
と彼は語った。
しかし、今の彼は覚悟ができた。
次代に託すべく引退の道を選んだ。
残されたレスラー人生で彼はGGAの戦士たちに"鷲のDNA"を刻んでいった。
彼が居なくなっても彼の伝説は語り継がれていく…
雛鳥達は巣立つ、明日への終わりなき旅へ…!