GGA season3 ”スタート”
前回(シーズン2)までのあらすじ
豪華客船に作られた特設リングを舞台としたプロレス団体Ark
ここには曰く付きの男たちが拠り所としてプロレスラーに採用されていた。
何故そこまでしてならず者達が集められていくのか
高潔な心を持つチャンピオン、ケネディ・ディアスはその原因を探るべく、トップヒールレスラーのゴーストと手を組み、探った。
ルーツを探っていたゴーストはある男の強襲にあい、負傷。マスクを剥がされその男はゴーストにすり変わってしまう。
この団体の秘密、それはかつて存在した団体「アヴァロン」の遺産を隠し持っていること。
そしてそのアヴァロンのオーナーが世界各地に作った隠し子やその血を継ぐ者らを集めて遺産を引き継ぐ為のレースだったのだ。
偽物のゴーストにその秘密を明かされたケネディはならず者達と同じ血が入っていることに絶望。
そして、自身の手で粛清する事を決意。
同じく秘密を知りながらも黙していたケネディの親友であり、元アヴァロンのレスラー、リュウ・サエジマはケネディに秘密の事で問いただされる。
ここで二人の仲は決別。
だが、サエジマはここまで探り当てたゴーストに不信感を抱き、彼の調査を始めるが、ゴーストの方が一枚上手であった。
密偵を駆使し、サエジマの一人娘を人質に取り、楯突かないように恐喝。
ゴーストの命令により、遺産の鍵であるベルトを贋物とすり替えるサエジマ。
だが、当初の自身の予定通り遺産の後継者に相応しい男を育てるという目的はゴーストに悟られていなかった為、彼はある男達に目をつける。
デヴィッド・マクレガー
ロマリオ・メディチ
ケネディには悪いが彼らの誰かがこの混濁した団体のトップに相応しいと判断したサエジマはマッチメイカーとして彼らが活躍できるように様々な裏工作を行う。
サエジマの思惑通りに勇往邁進するマクレガー
ベルトを握るに値する活躍を遂げるのであった。
しかし、一方でオセロットはゴーストより遺産の秘密を告げられ、彼の協力者となっていた。
また、天性の詐欺師であるマイカ、ユ・ムンの2人組は独自に調べあげ、強力な巨漢、ニーズヘッグの力を借りてメディチを人質に取り、マクレガーに協力を促す。
しかしマクレガーはこれを拒否。
実力でマイカ、ユ・ムンらをねじ伏せる。
そして、メディチは全く問題ないほど無事だった。
実はメディチはマイカに借金をしており、それが理由で彼に脅されて人質になったフリをしていた。
当初は彼も拒否していたがニーズヘッグを目の前にして大人しく従い、しばらく放浪していただけであった。
マクレガーはそうまでして協力を求めたマイカに理由を問う。
この船の秘密を知りたくないか。
その言葉に動かされたマクレガーは彼の手引きの元ある島へと寄る。
その島はこの船が定期的に停泊する島であり、現金含めた何かが輸送される事から何かしらのバックが滞在しているか、倉庫である事は分かっていた。
一足先に尖兵として潜入していたメディチは島で日本のプロレスラーである、織田と出会う。
彼の手引きで怪しげな倉庫へとたどり着くメディチ。
そして、織田の持っているベルトで何故か開く倉庫の扉。
そこに待ち受けていたのはケネディとサエジマと1人の老婆、そして中国人レスラーヤン・ジュウホウであった。
マクレガーとマイカも合流し、この船の秘密が語られる。
この船はアヴァロンの遺産を引き継ぐ者を探す手段。
強い男にこそ、それが相応しいという先代の意思に従っている迄。
老婆ことクリスティナは先代の愛人であり、先代の意志を継承する為にこの船を作り出した
アヴァロン崩壊後、遺産と後継者リストは一先ずリュウ・サエジマ、メヒコのマエストロ”アダルベルト”、織田の叔父である織田 秀人に託された。
秀人の使命はリストから後継者を探し出すこと……であったが
彼は欲に目が眩んで遺産の一部を持ち逃げする。
一方でその事を知ったクリスティナは組織のエージェントであるヤン・ジュウホウに接触。彼を団体にスカウトすると共に、秀人が持ち逃げしている為彼を捕まえるように指示を出す。
ヤンにあっさりと捕まる秀人。
耐え難い拷問の結果、遺産を手放す。
その遺産と密かに抱えていた資産を元手にクリスティナは船を造り出す。
その後、秀人は失踪。
報せを聞いたサエジマは調査を行い、この船へとたどり着く。
そこでゴーストに人質を取られたサエジマは彼が本物のゴーストではなく、秀人であることを確信持つ。
日本にいる彼の血縁であり、遺産の鍵として作られたベルトを現在所有しているヴァンガード織田こと織田 衛へ連絡。
衛は秀人の企みを阻止するべく渡航してきたのであった。
事実を知って「そんな事で」怒っているケネディへ呆れるマクレガー。
兄弟だろうとなんだろうと関係ない。
とにかく気に入らないなら倒すまで
そんなマクレガーはケネディと野良試合を行うが、その隙にサエジマがクリスティナを銃で撃ち、ベルトを持ち逃げしてしまう。
彼はサエジマではなかった。変装したゴースト……そう、秀人であった。
追いかける一行だが、忍ばせていたスナイパーによる凶弾でメディチが負傷。
ただただ、逃げる秀人を見送るしかなかった。
病院へ運び込まれたメディチとクリスティナにマクレガーは誓う。
ケネディとゴーストは俺がリングでぶっ潰す。
一方、ケネディも自身にダメージを与えたマクレガーの名を体に刻み、再戦を心に誓っていた。
遺産など関係なしに二人の男は次なる闘いへと胸を馳せていたのであった……
「何だかんだ上手くいった。ありがとうなオセロット」
ベルトを手にした偽ゴーストこと秀人はスナイパーライフルを抱えたオセロットへ感謝を告げる。
「やれやれ、レスリングどころじゃなくなってきたな……」
深くため息をつくオセロット
「俺は金さえ手に入れれば構わないからな」
「逃げられるのか?協力しておいて何だが、スケールのデカさに正直逃げれそうにない」
「ああ、次はヘマしないさ……1人ならな」
撃鉄と鈍い音が交差する。
秀人はオセロットの腕を撃った
「き、貴様……」
「悪いが、”プロレスラー”はもう邪魔なんでね。この狙撃の為にお前を利用しただけだ」
「クソが……!」
負傷した片手を抱え、蹴りの体制を取るオセロット。
しかし、足も撃ち抜かれてしまう。
「ガハッ…!」
横たわるオセロットを見下ろす秀人。
「じゃあな、イカれた兄弟達」
秀人は1人、ボートに乗り、海の彼方へと消えていく…………