GGA チャンピオンズロード "アヴァロン"

リュウ・サエジマ

長らく失踪していた彼が何故この船に現れたのか。

彼はこの船の秘密を知って乗り込んだ。

そう、この船こそが失踪していた理由だったのだ。

彼は親友アダルベルト…GGAが所有しているベルトの片割れをずっと探していた。

その片割れこそがこの船で争われているベルトだった。

元々これらは1つであり、黄金郷を開けるための鍵であった。

そう、黄金郷はかつて彼らが所属していたアヴァロンと呼ばれた団体の秘密金庫だったのだ

しかし、アダルベルトと冴島が所属する前にこのアヴァロンは内部分裂。

造反者との交渉によりベルトは複製品を作られることになった。

そして、これが守る"黄金"も2つに分かれる事になった。

アヴァロンが崩壊する前、団体のオーナーはこの事実をアダルベルト、冴島、そして織田信治郎に話した。

同時に、彼らはオーナーの願いを聞いた。

"ベルトを再び1つに"

欧州を離れている事は予想出来た為、冴島はアメリカ、織田は日本を探索。

アダルベルトは託されたベルトを守った。

フロリダを訪れた彼はたまたま、この船の存在を知る。

出来て二年目。

大西洋を往復する興行。

航路はアメリカとイギリスの横断。

その情報を聞いた時、彼はここしかない。と確信した。

こんな無茶な運営が出来るのは並大抵の資金ではない。

彼の推測は正しかった。

ベルトを目にしたが間違いはなかった。

これを何としても持ち帰らなければならない。

そもそもこれを持っているということはアヴァロンの元関係者に違いない。

何とかして話が出来ないか…

オーナーの思いを伝えれないか…

そう考えてるうちに龍は絶対的な王者と出会う。

ケネディ・ディアス。

彼が入団してきた。

本能が敗北した。

彼の戦いを目にした冴島は戦わずにして敗北を決意した。

どう足掻いても勝てない凡人と天才の壁を感じた。

彼がベルトを握るべき王者かもしれない。

アダルベルトや織田のように後続に託すべきかもしれない。

そう、夢を抱かせてくれるようなホープだった。

しかし、ある日、彼とケネディはこの団体の闇。

そして2つに別れた意味を知ってしまう。

それは切なく、悲しい物語だった……

愛、夢

あらゆる欲を作り出す黄金。それは"理想郷"の闇。

アヴァロンの深淵に触れ、失望した事により暴走を始めたケネディ。

彼を止める為にドラゴンは動く。

亡霊が率いる罪人達は深淵を覗く。

勇者達は全てに立ち向かう。

この小さな船上で渦巻く欲望を巡って、大戦の第2幕が始まる。

"愛に全てを"