GGA チャンピオンズロード "シー・ルート"
「ゲームオーバー!」
俺は勝てた。
オセロットに勝てた。
マクレガー、グレゴリー、メディチ…俺は少しでもお前たちの役に立つ為に戦い続ける。
いつか来る断罪の日まで……
「ずいぶん手酷くやられた物だな」
試合を終え満身創痍のオセロットへ煽るように話しかけるゴースト
「少し油断しちまったな」
「…それはこの命を削るショーでそれは致命的である事を覚えておけ」
「負け惜しみだよ負け惜しみ」
「そうかい、悔しかったか?」
「負けて悔しくないなんて思うかよ」
オセロットは気だるそうに長椅子へ座る。
「ハッハッハッ!それはそうだな、愚問だった」
「……すまねえな、計画を崩しちまって」
軽くため息をついた後に、ゴーストもオセロットの隣に座る。
「…アンジェロが勝とうとも誤差だ。気にするな…私が君を仲間に引き入れたのはリング上の為ではない」
「まあそうだったな……本当に予定通り隠し場所に停泊するのかい?」
「ああ、今のところ予想している航路で動いている。次回の船出はあの島によるパターンだ」
この船は最大2週間のプロレス観戦付のツアー船として営業しており、細かい相違点はある物の、大西洋沖を渡りイギリスへ停泊した後にフロリダへ戻るのが通常の航路だ。
そして、ゴーストが勘づいたのは例の島へよる前の航路はその島の様子伺いに少し本来の航路より逸れる。
よって次…または近い船出の際に例の島へ寄ると睨んでいるのだ。
「しかしまあ本当にあるんかねえ」
「私は内通者を信じるよ」
「ま、実物を見るまでは手伝うよ」
「分け前は本当にいらないのか?」
「いらねぇよ。俺は夢さえその目で見れれば充分なんだ」
「ハッハッハッ!…こういう男が裏切ったりするものだ。欲の無い者は信用出来ない」
「信用出来なくても俺を頼ってくれるから問題ねえよ」
「それもそうだな。頼りにしてるぞオセロット」
ゴーストはオセロットの肩を叩き、その場を立ち去る。
「さて…次はドラゴンへ報告だ…」