RDV公式ブログ

新しく生まれ変わったGGA公式ブログ

GGA チャンピオンズロード "オダ・マモル"

 

よお!!みんな!!

久しぶりだな!!

俺だよ、俺!

 

ロマリオ・メディチだ!!!

 

 

今、俺が何をしているかって言うと

イカの旦那に頼まれて噂の金塊が眠る島で待っているんだ。 

最初は探検!!と思ってウキウキにしてたが、あっさり金塊があると思われる場所は見つかるし、携帯で連絡したくても圏外だし、持ってきたゲーム機は電池切れだしで暇すぎてやる事がない!!

 

あと、した事と言えば、猿にいじめられてる亀を助けたくらいか?

 

 

悪天候の夜、寂しい気持ちをなんとか紛らわせて迎えた朝。

日課となりつつある上陸ポイントのチェックを行うと、変な小舟が海岸に打ち上げられていた。

 

ゴーストのやつ、もしかして先に上陸したのか?

と思い、周囲を警戒すると見慣れぬ男が倒れていた。

 

「おい!大丈夫か!?」

俺は久しぶりの人間にテンションが上がってしまい、無警戒にも起こそうとしてしまった。

 

「に、日本人…?」

 

アジア系であることは間違いないが…

しかも、体つきからして同業者で間違いない。

 

レスラーがわざわざ、ここまで来る。

即ち目的が一緒という事だ。

 

ゴーストの刺客かとしれないとは思いつつも、目の前の命を蔑ろにする事は出来なかった。

 

とりあえず呼吸は問題ないようだ。

 

「日陰で寝させておくか…」

 

軽量級であろうその男を担ぎ、俺は日陰まで連れていった。

 

それから数分後

 

「む……」

 

彼は目覚めた。

 

「!!!ロマリオ・メディチ!!!」

 

起きたこいつは、俺の顔を見て開口一番に叫んだ。

俺の名前を知っている…やはりコイツは…

 

俺は身構えていると、こいつはほくそ笑んだ。

 

「すまない、助けてもらったようだな…恩に着る。拙者は織田 衛でござる」

 

織田…?どこかで聞いたような

 

「拙者は貴殿達の手助けに来たのだ」

 

手助け…日本人……

 

「もしかして!!!お前が殿!?」

 

アダムから奴が慕っているという"殿"が日本から俺達の援助に来ると聞いていた。

こいつがその殿…!

 

 

「その通り!アダムから話は聞いたでござるよ。プロレスラーとして、一人の人間として助けに来たでござる」

 

「それはありがとう!助かるよ。しかし、なんでわざわざ…いくらアダムに頼まれたからといって…」

 

そう、わざわざ日本から来てまで助けに来るなんて正直信じられない、それに、こいつが金塊を狙っていないという保証はない。

 

「アダムは家族同然でござるよ。その家族はお世話になっている団体の危機に答えるのが大和魂って奴でござるよ。それに我が父上は冴島殿と知り合いで大きな借りがあるでござる」

 

ふむ…嘘をついてるようなは様子はないな…

 

「そうかそうか、でも手助けたって何してくれるんだ?アレの場所は突き詰めたけど鍵掛かってるし…」

 

「ゴーストらを捕らえるために呼ばれたでござる」

 

「え、もしかして武力行使でここでやり合うつもり?」

 

「その通りでござるよ」

 

「ま、まあ説得が通用する相手でもなさそうだしな…」

 

 

「……しかし、実は、アダムらが上陸するまであと数時間あるが、拙者は多忙につきそこまで滞在する気がないのでござるよ」

 

「じゃあなんで来たんだよ!」

 

 

「この先にいるヤン・ジュウホウへ会うためでござる」

 

ヤン・ジュウホウがこの先に?

 

「ん?もしかして、鍵の先に居るってことなのか?」

 

「その通りでござるよ」

 

「会うたってベルトを持ってないと開かないだろ」

 

「それが…」

織田は舟の上に乗っていたカバンを弄り、見覚えがあるアレを取り出してきた。

 

「べ、ベルト!?」

 

ウチで今争っているベルトだ。

贋物を作ったのか?

 

「話せば長くなるでござるが……これも本物でござる」

 

「え?2つ本物がある?どういう事だ?」

 

「説明は後でするでござるよ。さあ、参ろう」

 

急な展開に頭が混乱してきた。

どれだけ鍵があるんだよ。

 

俺は織田を例の隠し場所と思われる場所へ連れていった。

ちなみに、ここが隠し場所であると確信しているのは明らかにベルトをはめる為の窪みが存在しているからだ。

 

「着いたぜ。さあ開けてみてくれ」

織田がその窪みにベルトを嵌めると、幾つものの金具が開く音が聞こえた。

その音が止んだ時、扉は勝手に開いた。

 

「ほ、ほんとに開いた…」

 

「本物でござるからな」

 

俺達は扉の先を進み、仄暗い廊下を数分歩き、地下への階段を下った後に奇妙な光景を目にした。

 

「な、なんと…」

 

広大な中庭が広がっていた。

しかも手入れが行き届いている。

 

「驚くのはまだ早いでござるよ」

さもこの光景を知っているかのように織田は顔を変えずに先導していく。

 

「家…?」

中庭の先にはコテージのような建物があった。

 

「入ります」

織田はノックをし、その家の扉を開けた

 

開けた先には…今も誰かが住んでいるような綺麗な廊下が見える。

 

「おやおや……まさか…2人目は君カ…」

 

廊下の奥からヤン・ジュウホウが現れた。

 

「期待に添えれず申し訳ないでござるが、拙者は多忙の為このタイミングしかなかったでござる」

 

「君の父上が隠していたそのベルト…まさかこうやって君から持って来てくれるなんてネ…」

 

「あのクソ親父が貴様に話をしなければこうやって焦ることも無かったのでござるのだがな」

 

え??え?因縁持ち?

なんか勝手に話進んでんだけど!?

 

「まあまあ、結果としては変わらなかったと思うがネ。私だって"関係者"ダ」

 

「…人間って環境次第でどうなるか分からないでござるな……さ、案内するでござるよ」

 

「ふぅむ……マダム、よろしいですカ?」

 

メディチもいるのでしょう?構いません、通しなさい」

ヤンが奥にある部屋の方に呼びかけると、高齢の女性の声が聞こえた。

なぜ俺の名前を……

 

「入レ」

 

俺達は声が聞こえた奥の部屋へと入っていった。

そこには声の主と思われる高齢の女性が座っていた。

 

そして…その隣には見慣れた男。

 

我らがチャンピオンであるケネディ・ディアスが立っていた。

 

ケネディ!!」

 

「大声を上げるな、選手ナンバー77号」

 

そう、こいつのいけ好かない所は親しくない奴は名前で呼んでくれない所だ。

それはさておき、こいつが先にいるという事は…こいつも金塊の事実を知って先に居たということか!?

 

「こら、ケネディ…人をそのような名前で呼ぶものではありません」

マダムと呼ばれる人物がケネディを諭す。

 

「はっ…しかし…お言葉ですがこのような輩は無価値故に名前を覚える気もありません」

 

言うねえ、こいつ

 

「全く……」

マダムは呆れたように俯いた。

 

「あのーーー…さっそくで申し訳ないんですが…さっきから俺だけ置いてきぼりなので…そろそろ説明が欲しいのですが…」

 

俺は急展開に耐えられず、説明の希望を申し出る。

 

 

「そうだったネ…ではこの船の真実を説明しよウ……」

 

ヤンが応じてくれた。

 

 

そして、俺はここで家族の物語を知ることになる……